夏休みが始まり、あっという間に七月も終わりに向かっていますね。
さて、夏休みの定番といえば読書記録!
今回は小学校中・高学年向け、夏にピッタリなファンタジーをご紹介します。
『妖怪の子預かります』廣嶋玲子(ひろしまれいこ)著:Minoru 絵
2016年4月15日初版(文庫版)306P
2020年6月20日初版(児童書版)191P
出版:東京創元社
【あらすじ】
舞台は江戸時代。主人公は12歳の弥助という男の子。
親代わりの盲目の青年、千弥と貧しいながらも平和に暮らしていました。
そんなある夜、弥助はいきなりさらわれて……なんと妖怪奉行所へ!
いったいなぜこんなことになったのか。弥助は怖さに震えます。
そんな弥助に妖怪奉行所のお役人はなぜ連れてこられたのか【罪状】を伝えました。
なんと前夜悪い夢を見た弥助が、嫌な気持ちを晴らすために割ってしまった石が、
子預かり妖怪うぶめの住まいだったのです。
妖怪奉行は「罰として、うぶめに代わって妖怪子預かり屋になれ」と命じられ……
この本は2016年に大人向けの心温まるお江戸妖怪ファンタジーとして発売された大人気シリーズです。
こちらが2020年になんと児童書版として書き下ろしされました。
全10巻との大作なんですが、かっこよく可愛い妖怪たちの挿絵がところどころに入っているうえに、1行の感覚も広めだし振り仮名も丁寧に振ってあるので非常に読みやすいスタイルに大変身しています。
実は娘が5年生の時に母のシュミ丸出しでこの本を薦め、見事ハマってくれました。クラスメイトの中でも貸し借りがおき、続き借りるの待てないって子が図書館にいっちゃうくらいの面白さ……男の子も女の子も楽しめるシリーズです。
廣嶋玲子さんは今子供たちに大人気な『銭天堂シリーズ』の作者さんですので、なじみ深い子も多いのではないでしょうか?
まだ12歳の男の子が妖怪の子守りに奮闘するてんやわんやさと、ミステリアスで魅力的な妖怪が出てくる面白さ、そんな中にちょっぴりの怖さのスパイスと……じんわりと胸にくる弥助と妖怪たちの交流は10巻という長さを物ともしない面白さです。
漫画版もあるし、アニメもあるそうなんですが読書記録ということで小説版をおすすめしました。
こちら、実は続編シリーズもあるので興味がわいた方はぜひそちらも!
大人版の文庫の方はkindleで読み放題対象になっています。
大人の方がちょっとだけ表現怖めですw親子で読んでみるのもありかなーなんて。
まぁ、あの私が学生時代妖怪について一時期研究していたので妖怪大好き
っていうめちゃくちゃド趣味まるだしなんですけど、それを置いておいても本当に面白いファンタジー小説なので、興味を持っていただけたらうれしいなーと思います。
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